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ヒナイグリーン®(十和田石)とは

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十和田石(ヒナイグリーン®)は1000万年前の海底で火山が噴火し、その火山灰が海底で堆積し凝固したものです。緑色凝灰岩(グリーンタフ)に属していますが、その特徴はとてもユニークなものです。

他の緑色凝灰岩も緑色をしていますが、これは緑泥石と言われる結晶成分の色を強く反映しているためと言われています。
一方、十和田石は、水に反応しイオン化されたミネラルを溶出し、淡い緑色は「二価鉄」の色を反映し、珪酸を骨格とする多孔質構造を持つ珪酸塩鉱物です。他の凝灰岩に比べると密度は高く、比重は2.1g/cm³、比表面積は4.0m²/gほどになります。
これは、十和田石が堆積した際に、高圧かつ比較的低温の条件化で凝固したためと考えられます。

世界で唯一、秋田県大館市比内町の薬師森(山)でのみ埋蔵が確認されており、埋蔵量は数億トンと言われています。



十和田石(ヒナイグリーン®)は、水溶液中で弱アルカリ性を示し、水に反応しイオン化されたミネラルを溶出し(化学性向上)、多孔質構造には有用微生物が定着し(生物性向上)、保水性に優れ、団粒化構造を作ります(物理性向上)。

総合的な地力(化学性、生物性、物理性)を調整する天然石土壌改良資材としてご使用いただけます。是非お試しください。


坑道入口の画像 鉱山内部の画像 鉱山作業の画像



十和田石(ヒナイグリーン®)の特徴






水溶液中で弱アルカリ性を示します。十和田石(ヒナイグリーン®)に含まれるミネラルは、植物や微生物に取り込まれやすい状態になっています。

分析項目 十和田石(粒状) 単位
pH(H₂O) 9.2  
電気伝導率(EC) 0.1 ms/cm
交換性カルシウム(CaO) 336 mg/100g
交換性マグネシウム(MgO) 5.87 mg/100g
交換性カリウム(K₂O) 6.97 mg/100g
陽イオン交換容量(CEC) 2.53 meq/100g
塩基飽和度 492 %
可給態リン酸(P₂O₅) 11.9 mg/100g
     
アンモニア態窒素(NH₄-N) 0.59 mg/100g
硝酸態窒素(NO₃-N) <0.5 mg/100g
リン酸吸収係数 180  
腐植 <0.5 %
可給態鉄(Fe) 15.1 mg/kg
可給態マンガン(Mn) 8.39 mg/kg
可給態亜鉛(Zn) 0.17 mg/kg
可給態銅(Cu) <0.05 mg/kg

株式会社ベジテック 理化学分析センター 分析



十和田石(ヒナイグリーン®)は、珪酸を骨格とする多孔質構造をとっています。また、X線分光での鉄(二価鉄)の分布も確認されています。
水に反応しイオン化しやすいミネラルを多く含み、植物や微生物に取り込まれやすい状態になっています。

十和田石構造写真01_SEM像(40倍)

SEM像(40倍)
十和田石(ヒナイグリーン®)が多孔質構造になっていることが分かります

十和田石構造写真02_EDS(エネルギー分散型X線分光器)による鉄の分布(40倍)

EDS(エネルギー分散型X線分光器)による鉄の分布(40倍)
(青色が鉄を示します。)

十和田石構造写真03_十和田石構造図解

図解

十和田石(ヒナイグリーン®)は、水溶液中でカルシウムイオンを溶出し、弱アルカリ性(pH9前後)を示します。

ラボ試験ではありますが、pHの異なる水溶液に十和田石(ヒナイグリーン®)を添加すると、そのpHが速やかに中和(8.5~9程度)され、初期のpHが3.0や4.0など酸性が強い場合でも、中性付近にまでpHを改善する結果が出ています。(図参照)これは十和田石(ヒナイグリーン®)に含まれているカルシウムイオンが溶出し、水の中で水素イオンと『イオン交換反応』するためと考えられています。

酸性土壌中においても十和田石(ヒナイグリーン®)近傍では弱アルカリ性が保たれますので、有用微生物が定着します。

Ph調整実験グラフ

十和田石(ヒナイグリーン®)の多孔質構造はアンモニア吸着能に優れています。鶏舎やペットの敷床に使用するとアンモニア臭が低減します。

  • 試験サンプル: 3.0g 十和田石 細粒
  • アンモニア体積: 3,000cc (3,000cc入りテトラパック使用)
  • 測定装置: ガス検知管
  • 試験条件: 光照射なし
  • 試験方法: テトラパックに試験サンプルを入れ、アンモニア200ppmを封入して測定
アンモニア吸着実験グラフ

十和田石(ヒナイグリーン®)を培地に混和することで、バチルス属菌群の増殖が継続的に行われるという試験結果があります。
十和田石(ヒナイグリーン®)が培地のpH調整と、微生物へのミネラル供給を行っているためと考えられます。

十和田石の走査型電顕微鏡(6,000 倍)画像
微生物環境実験グラフ
微生物環境実験プロセス図

十和田石(ヒナイグリーン®)は、水溶性ケイ酸は少ない(*1)ものの、微生物存在化でのケイ酸の溶出量はと約100倍になります。十和田石(ヒナイグリーン®)が微生物により分解、ケイ酸の溶出が増加すると考えられます。

ケイ酸の溶出画像